南仏な会話 3



マルセーユのホリデーインに行くには、地下鉄のペリエ駅で下ります。 さてと、地上に出てきょろきょろしても緑の Holiday Inn のサインが 見えません。ま、とにかく歩いて誰かに尋ねる事にしましょう。

少し行くと、ホテルの前に06ナンバーのバスが止まって、運転手と ホテルのボーターが荷物室から大量のスーツケースを運び出していま す。 きっとこの人たちならホリデーインは分かるだろう、とたずねます。 「ホリデーインはどこですか?」 「ホリデーインかい? それは、ここをまっすぐ行って・・・」と 教えてくれます。

それにしたがって歩きだそうとした私に「まてま て、それはここだ。」とこのホテルのロビーを指差します。 なるほど、玄関の上を見ると小さくHoliday Innと書いてあります。 (アメリカの大きなサインを連想してはいけないのですね。) だったら、とスーツケースのネームタグを見ると、皆さん日本人の ようです。
「じゃ、ニースから日本のツアーグループを乗せてきたのですか?」
「そうだよ。」
「そのグループの中に私のお友だちがいて、その人に会いに来たの です。」

お友だち、それは あるて さんです! 中へ入っていくと添乗員のおねえさんが団体さんに日本語で(あた りまえ!)注意事項の説明をしているところです。そこで、わたし は あるて さんと「ご対面」となったわけでした。

外へ出ると、まだ2人は働いています。なにせスーツケースが多い んです!
運転手はいいます。「友だちは見つかったかい? その人は運転 手は親切だ、と言っていなかったかい?」とあくまで冗談が続きま す。


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