車は、Grasse の町から Golfe Juan に下っていく。Juan-les-Pins
の Hertz に車を返して、それからピカソ美術館へ行かなくっちゃ。美術館が閉まるのは6時だ。
Golf Juan のマリーナは意外とすばらしい。ピアに出て、ヨットを背景に写真を撮る。名残惜しいが、時間がない。ここは、クラスメート4人でライナーが乗ってきたドイツナンバーのゴルフで、カンヌから帰る時ちょっとお茶したマリーナだ。
なつかしいJuan-les-Pins。毎朝バスを待ったロータリー。次のロータリーに
Hertz のオフィスが。みんな、忘れ物ないな。バイバイ、赤いプジョー。
それ、あとは徒歩で美術館へ急げ。 歩き慣れた Wilson 通りを登る。Yシャツを洗濯に出したクリーニング屋。いつも歩道で熱い肉を回して通せんぼしている肉屋さん。帰りに何度かサンドイッチを買ったパン屋さん。最後の日に詩のCDを買ったレコード屋さん。なにも変わってない。歩道が工事でとおりにくくなっている所まで。
坂を降りたら、右に曲がり、海岸へむかう。
海岸。それ、もう少し、急げ。全員、汗だくで美術館に着いたのはほとんど5時20分。
去年ここを訪れたのは、着いた翌日の日曜日。2月上旬で、寒かった。そして、これからはじまる2週間がどうなるか、期待と不安に充ちていた。
今回は、あまりに多い日本人。日本語が聞こえると気が散る。庭に出て、海を見る。
なにも変わっていない。5時50分、閉館。
4人で Antibes 港の公園へ。昨年、昼休みにジョルジュとライナーと3人で来た場所だ。広場ではペタングをやっている。われわれはベンチでサンドイッチと日本から持ってきたスルメをサカナに赤ワインをあける。
さて、「Juan-les-Pins へ行って夕日を見よう」と私が提案。もう一度、あの夕日をみたい。Shin
のわがままだ。
Charles de Gaule 広場からタクシーにのり、さっきのJuan-les-Pins
にもどる。クリストッフや、名古屋の女子学生と入ったカフェは工事中で閉まっていた。
ロケーションとしては多少劣るが、別のカフェの外に近い席で日没を待つ。
日没は7時35分。去年、毎日のように見た時とおなじカンヌの山に落ちる夕日。ただし、1月ちがうので、方角がすこしだけ「右」になっている。レラン島の平らな島影もおなじように見える。
Antibes の街を出るニース行き急行は20時3分。そう、我々はニース駅前のホテル「アマリリス」に宿を取ってあるのだ。急行は、Juan-les-Pins
にとまらない。各停は30分後なので、いそいで、となりの Antibes の駅まで走る事にした。私のよみでは、「走れば間に合う」だった。それもう一度、急げ。
私が裏道まで知っているのでA子ちゃんはびっくり。Charles de Gaule
広場はほとんど対角線に突っ切る。最後の日の午後にお土産の本をたくさん買いあさった本屋のSorbonne
のまえも通過。そら、駅だ、走れ!
あっ、窓口が閉まっている。自販機だ。例のインテリジェントタイプではなく、駅のボタンを押す従来型をさがせ。
10フランコインを入れている間に列車が入ってくる。1枚、2枚。「まもなく扉が自動で閉まりますのでご注意ください」のアナウンスが聞こえてくる。時間がない、1人分の切符はなしでとびこむ。地下道を潜って、それ行け。間に合った!
車内でふーふーいているうちに列車はニースに。幸い、検札はなかった。ところが、ニースの駅のホールの様子がなにか変。時刻表示板にまったく時刻がでていない。柱に貼り紙があり、「本日運転される列車」として、何本かの時刻が書いてある。あっ、かの有名なストだ!
greveだ!
われわれが乗った、リヨンからの20:19着の列車は、偶然にも運転される数少ない列車の1本だったのだ。もしこれに乗り遅れていれば、どうなっていた事だろうか。 |
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グリマルディ城(ピカソ美術館)シンボル的な眺め
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ドゴール広場から駅の方を見る。駅はまだずっと先
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これが Wilson 通りの標識
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ピカソ美術館の窓から |
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