典型的な鷹巣村のとして、ガイドブックにはよく、隣村どうしの
Peillon と Peille がのっています。事前に候補として地図でもマークしておいたのですが、今回は時間の関係からそのうち、Peille
だけ行ってきました。
場所はニースから40分位奥へ入ったところ。幹線道路から、交差にも苦労するような細い山道を15分ほど上ります。つまり、Peille
は Luceram とはちがって、山のかなり中腹斜面にあります。 車が普及するまで、アクセスはさぞかし大変だったろうに、とおもわれます。それから、バスも通わないこんな山奥の村にずっとすみつづけている人たちの苦労が忍ばれます。
もう一つ不思議なことは、このような古い村の周辺にモダンな家が建って調和を乱す、という事があまりないのですよね。子供の代になっても古い石造りの家の内装だけ替えてすんでいるのだろうか。
ところで、このような中世そのままの古い城塞の村をおとずれると、たいていどこかで工事をしています。通りはみんな石畳なので、下水にしても水道にしてもすべてほりおこさなければ始まらない。また、新築はなくても、あたらしい住人に代わったのか、よく内装工事(といっても、のこるのは躯体だけだけど)をやっている。
ま、村中ではどこか1ヶ所、工事中とおもえばよい。内装工事中の石作りの家の中がどんな状態なのかは、ドラマ「プロヴァンスの12ヶ月」を見ればよくわかります。
さて、Peille のさらに裏の散歩道を歩いていくと、4、5軒の家がならぶ家並みに出た。すこし離れているので、ここからは城壁の古い村がよく見える。
そこにある泉の洗い場で、小学生ともっとちいさな子供たちが犬といっしょに遊んでいる。犬に水をふっかけているのだが、けっこう犬のほうものってきて、いっしょにたのしんでいる。「何やっているの」とよってみたら、どうやらアメンボウをつかまえている。何百年もつづいているような遊びだ。
さて、その泉の水が飲みたくなって、私は「この水、のめる?」と聞いた。
ほとんど小学校1年生の女の子の答え: Oui, oui, elle est potable.
そうだ、「飲用」はpotableだった。そして、水は女性か。と、こんな幼い少女が自分より上手にフランス語が話せるのがくやしかった。この表現、もう忘れないぞ。 |
|
ペイユの村
|
|