ずっと聞いていた エクスの Radio France Provence
放送の「入り」が悪くなる。
13ナンバーの赤いプジョー106は、140キロのスピードで高速A8をProvence
から Cote d'Azur へ向かっている。この3時間弱のドライブは Provenceから
Cote d'Azur に入るための儀式でもある訳だ。
日本ではたかだか110キロどまりの私も、「郷に入りては・・・」で、高速になる。ところが、140キロでもそれほど不安を感じるわけではない。でも、どうしてヨーロッパのほうがアメリカより速く走るんだろうか? そして、どうして中央自動車道は80キロ制限なのだろうか。
次第に06ナンバーが増えてくる。1年ぶりの「愛の06ナンバー」だ。なぜ「愛の」かって?詮索はやめましょう。
緩い坂を下る。前方にカンヌの町が。地中海が。「愛のレラン諸島」が。Cote
d'Azur の海の色は、たしかにカマルグで見た地中海の色とは違う。ここは紺碧海岸なのだ。
カンヌをぬけた後は、山の中を縫うようにして走った後、カーニュの付近で海岸へ。線路と並走する。1年前、何度も通った線路だ。パリからニースへ入った当夜、不安に満ちて電車に乗ったカーニュ駅なのだ。節約のため、空港からもよりの国鉄駅までだけタクシーにのったのだ。(夜だったので、もうバスがまばらだった)
さて高速を走りながら、「有料」という標識は見たが、料金所はなかなかあらわれない。カンヌをすぎたあたりで、はじめてPEAGEの標識が。どうして払うのか、とどきどき。ゲートごとにいろいろ書かれているが、どのゲートにいけばよいのか、読んでいる暇がない。カゴがあって、12フランなげこむようになっている。これはおつりのいらない人専用だ。
財布から15フランだして放りこむがゲートが開かない。どうしてだろう、ともたもたしていると係員が来てしらべる。「50フラン入れたんだけど」と私。
うそつき、だって? cinqanteとquizneを間違えただけですよん(・・;)。
係員は、10フラン硬貨を取り出して、別のコインを入れてみろ、という。で、別のを入れたらゲートは開いた。3フランほど損をしたけどね。
翌日からは、優秀なナビゲータ氏がついてコインを準備してくれるようになったので、もう困りませんでしたハ
て、車は、2度ほど迷っただけで予約のある空港近くのホテルにたどり着いた。22時着のAFで日本から親戚筋3人が到着することになっている。
(注) フランスの車のナンバーは下2桁が登録されているdepartment(県)の固有番号になっています。マルセーユのあるBouches-du-Rhoneなら13、ニースのあるAlpes-Maritimeなら06が割り振られています。75ならパリから来た「お上りさん」、というわけ。「下2桁」というのが面白いですね。 |