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【11】  カフエ・ドゥ・プログレ
 Cafe du Progres は、ピーター・メイルがすんでいたメネルブの村の一番にぎやかな部分にある。外から見ると、どこにでもあるいなかのcafeで、ついでに絵葉書やフィルム、お土産を売っている。
 奥の窓際の席では、安物のテーブルといすがならび、村人が日中からカードに興じている。 カウンターに座るとさっきまで床を掃いていた少年が相手をしてくれる。 

 Cafe double, s'il vous plait. とわたし。 

 千乃嬢が、ピーターの話しをしたら、オーナーや地元の客が険悪な雰囲気になった、という場所だ。店番が少年だったので、いろいろ聞いてみた。

   ピーターは、1年以上前に村を出てしまった。だれにも行きさきを告げずに。 番組に出てきたスケさんは、「シュケ」さんで、村人とギクシャクがあって、向こう側のルシヨンに移ったこと。本が出てかから、年々客が増え、今朝も日本人が来たことを教えてくれた。 
 そして、おかげで商売が繁盛して、それなりに嬉しい、とも言っていた。 彼は、イギリスの新聞に乗ったときのオーナーの写真(オリジナ ル)を見せてくれた。そう、この男、番組で不機嫌な顔をして毒ついていた本人だ。 

 少年は別れ際にcafeを描いたポスターをくれた。

 
カフェ・デュ・プログレ(97-9-17撮影)

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