プロヴァンスというと広い範囲をさすのですが、アビニョンの町から東にのびるN100号線の走る谷(むしろ盆地にちかい)が
Luberon 地方。
両側の山がそれほど高くないので、ひろびろとして明るいイメージで、ぶどう畑などが広がっています。「どこに似ているのから」と考えるのですが、山梨県の韮崎市のとなりに明野村という日照時間が長いことで有名な場所があるのですが、あのあたりの風光に近いものがある。強いていえば、ですが。もっとも、Luberon
には南アルプスや八ヶ岳に相当する険しい山はなく、せいぜい「高い丘」のレベルです。
盆地の底にはアプトなどの大きな町があるのですが、「高い丘」の中腹にぽつり、ぽつりと「鷹巣村」があるのがはっきり見えます。ゴルド、ルシヨン、セニョン、ボニュー、メネルブ、ラコストといったぐあいに、ぐるっと見渡せるのです。
「12ヶ月」にもでてくるのですが、これらの村々を自転車でめぐるのは丁度いいくらいの汗をかく坂道なので、おおぜいのサイクリストがいます。でも、前にカゴがついているような生半可ではなく、Tour
de France スタイルですが。
プロヴァンス、とりわけリュベロンは最近急に有名になったので、観光客、とくに日本人がたくさんいたらいやだなあ、と心配してました。結果的には、リュベロンでは4日間、一人も会いませんでした。もっとも、外国人観光客自体がすくなかったけど。
ルシヨン、ボニューやメネルブのように有名な村の駐車場には観光バスが来ていたので、もっとシーズンになれば観光地らしくにぎわうのかもしれませんが。
というわけで、わたしは若芽がちょうど吹きはじめ、アーモンドのピンクの花が咲く丘陵地帯をのんびり楽しんだわけでした。
そう、リュベロンには、おだやかな自然と集落があるだけですから、のんびりするのが正しい過し方なんです。 |
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ボニュの村から見たリュベロンの盆地
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ボニュの村を振り返る
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